病院看護師の仕事内容|1日の流れ・給料・勤務形態・デメリット・向いている人

病院看護師の仕事内容
  • 病院への就職を検討している。
  • 病院の勤務が自分と合いそうか知りたい。
  • 転職の参考に他の職場と比較したい。

転職活動の参考に病院の仕事内容やメリット・デメリットなど知っておきたいですよね。

事前にどういう働き方か知る事ができれば、転職を失敗する可能性が減ります。

私は、中小病院の病棟(消化器外科・整形外科を経験)で5年勤務。高度救命救急センター病院循環器病棟に1年半勤務→ICUに3年半勤務しており、病院での臨床経験が10年あります。
また、看護師の妻は総合病院の内科病棟・療養病棟・手術室経験があり病院での働き方はかなり詳しく話せますので、ぜひ参考にしてください。

この記事では、病院看護師の仕事内容や働き方など転職を検討する上で必要な情報が全て手に入るようにしてあります。

そして、病院で働くという事が自分に向いているか知る事ができます。

病院で働くのは、忙しいけどキャリアアップするには向いています。

メリットデメリット
看護師としてのスキルが上がる
働く部署や診療科の幅が広い
キャリアアップを目指しやすい
給料が高い・年収アップを目指せる
今後の転職も有利になりやすい
忙しい
イレギュラーが多い
夜勤が大変
部署移動がある
病院で働く看護師のメリット・デメリット比較表
目次(タップで読める)

病院で働く看護師の仕事内容

病棟看護師のイメージ

病棟・外来・手術室・集中治療室など勤務する部署によって仕事内容が異なります。

部署別に主な仕事内容を紹介します。

病棟の仕事内容

病棟では、患者の生活介助と治療のサポートがメインの仕事内容です。

病棟での主な仕事内容

  • 患者の状態観察
    • バイタルサイン測定など
  • 患者の生活介助
    • 清拭・おむつ交換・食事介助など
  • 診療の補助
    • 注射・吸引など
  • 手術前後の患者対応
  • 検査の付き添い
  • 入退院対応

病棟の診療科によって行う業務は変わります。

外来の仕事内容

外来では、外来診療のサポートがメインの仕事内容です。

外来での主な仕事内容

  • 外来の診療介助
    • 問診・バイタルサイン測定・医師のサポートなど
  • 患者への説明や案内

手術室の仕事内容

手術室では、手術のサポートがメインの仕事内容です。

手術室での主な仕事内容

  • 手術の準備
    • 物品や薬剤など
  • 手術の介助
    • 機械出し《医師に物品を渡すなど》
    • 外回り《薬剤の準備・手術記録・ガーゼカウント(使用したガーゼの枚数確認)など》
  • 術前・術後の訪問
  • 滅菌業務

集中治療室の仕事内容

集中治療室では、病棟と同じく患者の生活介助と治療のサポートがメインの仕事内容です。

受け持ち患者1〜3人くらいですが、患者の状態が悪いので急変が多いです。

集中治療室での主な仕事内容

  • 患者の状態観察
    • モニター管理しているため常時観察
  • 患者の生活介助
    • 清拭・体位変換など
  • 診療の補助
    • 注射・吸引など
  • 人工呼吸器管理
  • 急変対応
    • 心肺蘇生・気管挿管介助など
  • 緊急入院や術後の患者対応

病棟看護師の1日の流れ(日勤)

病院勤務で一番多い働き方は病棟勤務です。

病棟看護師の1日の流れ(日勤)の一例は、以下になります。

患者の情報収集

ぶっちゃけ前残業パターンが多いです。

【業務開始】朝のミーティング・夜勤者から申し送り
受け持ち患者に挨拶

体調が落ち着いてるか、軽く様子を見ておきます。

清潔ケア

清拭・陰部洗浄・おむつ交換など。

点滴準備
ラウンド

バイタルサイン測定・状態観察・点滴投与など。

昼休憩

※休憩時間は交換制(早休憩が11:30〜12:30・遅休憩が12:30〜13:30など)。

食事前後のケア

休憩は交代制なので、残っている人で食事前後のケアを行います。

血糖測定・インスリン投与・食事介助・経腸栄養・内服薬投与・口腔ケアなど。

ラウンド

バイタルサイン測定・状態観察・点滴投与・おむつ交換など。

カンファレンス

看護計画の評価・情報共有など。

カルテへ記録
夜勤者へ申し送り
【業務終了】帰宅

入退院対応や手術患者の対応など、イレギュラーも多く実際は臨機応変に対応することが多いです。

病院で働く看護師の休日・勤務形態

二交代(日勤・夜勤)の場合は、日勤が約8時間(例:8:30〜17:00)・夜勤が約16時間(例:16:30〜9:00)が多いです。
日勤8時間勤務・長日勤12時間勤務・夜勤12時間勤務という場所もあります(最近はこのパターンも多い)。

三交代(日勤・準夜勤・深夜勤)の場合は、日勤が約8時間(例:8:30〜17:00)・準夜勤が約8時間(例:16:30〜1:00)・夜勤が約8時間(例:0:30〜9:00)が多いです。

外来は日勤のみで働けます。

病棟でもパートや時短勤務の場合は日中4〜6時間程度の勤務の人もいます。

病院での勤務は緊急入院や急変対応などイレギュラーが起きやすく残業が多くなりやすいです。

病院は部署が多いので、希望の部署で働けない可能性がある反面、勤務形態に融通が利く場合が多いです。

病院内に託児所がある病院もあり、育休明けの復帰がしやすくなっている場所もあります。

手術室勤務はオンコール対応(自宅で電話待機して、連絡があれば病院に向かう)がある病院が多いです。

病院で働く看護師の給料の目安

病院で働く看護師の給料の目安は、年収でおよそ500万円です(常勤・夜勤あり)。

夜勤が無いとで年収が60万円くらい下がります(夜勤手当1回1万円・月5回で計算)。

病院の規模や地域によってかなり差があります。大学病院とか大きい病院は給料が高いことが多いです。

病院だと福利厚生が充実している場合が多いのも利点。

私の経験では、
中小病院で働いている時は、夜勤ありの常勤(残業込み)で年収400〜450万円でした。
大病院で働いている時は、夜勤あり常勤(残業込み)で年収550〜600万円でした。

病院で働く看護師の5つのメリット

病院で働くことで、以下のメリットがあります。

病院のメリット
  • 看護師としてのスキルが上がる
  • 働く部署や診療科の幅が広い
  • キャリアアップを目指しやすい
  • 給料が高い・年収アップを目指せる
  • 今後の転職も有利になりやすい
  • 看護師としてのスキルが上がる

    病院での勤務は、看護師としてのスキルが幅広く学べます。

    看護の知識や技術・患者対応やチームマネジメントなど身につけられるスキルが多いです。
  • 働く部署や診療科の幅が広い

    病棟・外来・手術室・集中治療室など、色々な部署を経験することができます。

    病棟も循環器・消化器・整形外科など色々あるため、自分に合った病棟を探しやすいです。

    希望の部署で働けない可能性もありますが、希望部署を確認してくれる場合も多いので、自分に合った部署に行けることも多いです。

    師長とかに交渉すると希望部署に移動できるように調整してくれる時もあります。

    育休明けで時短勤務にしたいとか、日勤のみにして欲しいなど細かい要望が通りやすいのも利点です。
  • キャリアアップを目指しやすい

    専門性の高い病棟で、専門看護師・認定看護師などスペシャリスト(特定分野においてハイレベルなケアを行う人)を目指すこともできます。

    色々な部署を経験してジェネラリスト(広い範囲の知識や技術・経験をもつ人)として教育や研究に携わるパターンなど色々な道を目指せます。

    看護管理者になって役職を上げることで給料アップも狙えます。

    資格取得に対しても病院で支援してくれる可能性もあり、キャリアアップは目指しやすい環境です。

    ≫看護師のキャリアアップについて詳しくはこちら
  • 給料が高い・年収アップを目指せる

    夜勤の影響や残業の影響もありますが、他の職場と比較すると給料は高いです。

    特に大学病院とか大きい規模の病院になると、年収600万くらいの所も多いです。

    キャリアアップや勤続年数で給料アップが狙えるので、金銭面でのメリットは大きい。
  • 今後の転職も有利になりやすい

    病院での経験があると介護施設や訪問看護などに転職した時も即戦力になります。看護師としての状況判断力が高いと思われるため、転職する時も有利になりやすいです。

    臨床経験3年以上や5年以上という就職先もあるため、場所によっては病院での経験は必須です。

    看護学校の教員などは資格取得のために臨床経験が必須になったりするので、キャリア目標によっては病院の経験を積んだ方がよいでしょう。

病院で働く看護師の4つのデメリット

病院で働くことで、以下のデメリットがあります。

病院のデメリット
  • 忙しい
  • イレギュラーが多い
  • 夜勤が大変
  • 部署移動がある
  1. 忙しい

    病院で働く場合は忙しいことが多いです。

    業務量が多く、普段のルーチン業務・入退院対応・手術患者対応などやることがいっぱいあります。

    忙しすぎて勤務中にカルテ記録ができずに残業することもあります。
  2. イレギュラーが多い

    病院では予想外の出来事がたくさんおきます。

    患者の急変対応・緊急入院対応・患者の転倒やせん妄で暴れたりなど、イレギュラーだらけです。

    不測の事態に対応する力はつきますが、精神的な疲労があります。
  3. 夜勤が大変

    一般的な病棟では夜勤があります。

    生活リズムが崩れて、健康を害してしまう場合もあります。

    どうしても夜勤が辛い場合には、上司に相談して勤務形態を変えるか、夜勤のない職場(クリニック・訪問看護ステーション・通所介護施設など)に転職するのがいいでしょう。
  4. 部署移動がある

    数年に1回程度のペースで部署移動があることが多いです。

    色々な部署の経験が積める一方で、移動するたびに新しいことを覚えなければいけません。それが負担に感じる人は少し大変かもしれません。

病院への転職が向いている看護師

病院への転職が向いている看護師

  • キャリアアップを目標としている人
  • 看護師としてのスキルを磨きたい人
  • 自分に合った領域を探したい人
  • 臨床経験を積んでおき、今後の転職も有利にしたい人
  • 給料を下げたくない人
  • 夜勤や残業も大丈夫な人
  • 今の病院は辞めたいけど、キャリア形成に悩んでいる人

病院の看護師は、色々な知識や技術・スキルが習得できるのが大きいです。それにともなってキャリアアップを目指せたり、給料も高い水準を維持できます。

病院の忙しい環境や夜勤といった難点がそれほど苦痛ではないなら、病院への転職はオススメです。

人材不足の職場も多いので就職倍率は高くないし、病院での経験は再転職することになっても無駄になりません。

今の病院で人間関係が悪くて転職したい人なども、今後のキャリア形成に悩んでいる状態でしたら一旦病院へ転職するのも悪くないと思います。

病院への転職を考えている人は、病院見学をして職場の環境をみておくと良いです。実際の雰囲気が見れるのはもちろんですが、その職場が気に入って応募する時にも好印象をもっていただけるはずです。

まとめ|病院は忙しいけどスキルは上がる

病院で働くのは、忙しいけどキャリアアップするには向いています。

病院以外の就職先も比較したい人や、看護師の転職先の選び方を知りたい人は下記の記事を参考にしてください。

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